エクサクタの登場は、1933年3月のライプチッヒ春の見本市で、127ロールフィルムフルサイズ(4×6.5mm)、1/25~1/1000秒の横走りフォーカルプレーンシャッター、レンズ交換可能というスペックを持つ総金属製の一眼レフであった。
翌1934年には、スロー付のモデルB、1/1000秒とレンズ交換を省略したJrの3モデルに機種強化を図った。さらに明るい標準レンズを装着したナハト(夜)エクサクタが登場する。写真のナハト
エクサクタは、その特徴から1938年発表の第4シリーズ モデルBで、レンズはプリモプラン 80mm F1.9が装着されている。
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世界初の35mm一眼レフと記録されるキネエクサクタは、1936年3月のライプチッヒ春の見本市で発表され、第二次世界大戦中は一時中断されたものの、1948年まで生産が続いた。写真はエクサクタⅡで、1948年から49年に生産された。写真の個体は、フラッシュ固定ねじが省略されているので後期型(フンメルNo.012)に属する。
黒塗りのフロントプレートと窓カバーはオリジナルではない。
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1950年にはエクサクタ ヴァレックスが登場し、ファインダー交換を可能とした初の一眼レフとなった。このシリーズは1967年までに約44万台が製造されて一世を風靡した。写真はヴァレックスⅡbで、Ⅱaからフロントプレートとファインダーの形が替わり、ネームプレートは黒地に白文字となり、Ⅱbではシャッタースピードが倍数系列に替わり、ファインダーのロック機構が省略された。ヴァレックスはヒッチコックの「裏窓」で覗きの道具として使われたのは有名な話。
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エクサⅡa(087)タイプ2
廉価版エクサクタの位置づけのミラーシャッター式のエクサに対し、エクサクタとの間を埋めるものとしてフォーカルプレーンシャッターとしたシリーズ。 |
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チェコスロバキアの二眼レフ、フレクサレットの3姉妹(右及び下2枚の写真)
オートフレックス(Autoflex)(写真左)とフレクセッテ(Flexette)(写真下左)は、メオプタの前身であるオプティコテクナ(Optikotechna)社製で、まだフレクサレットの名称にはなっていない。
フレクサレット オートマット(Flexaret Automat)Ⅶ(写真下右)は、グレーの外装でおしゃれな感覚である。このオートマットシリーズⅦ型120フィルムと135フィルムが共用できるのが特徴となっている。
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エタレタ
チェコスロバキアの首都プラハにあるEta社から1946年頃発売された。ボディはアルミダイキャスト製、裏蓋も軍艦部も同様で、レンズ、シャッター、巻き上げスプール、プレッシャープレートなどの内部機構部品以外はアルミが素材である。
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エタレタの初期の個体とそれ以降の個体の差について
写真左上は国名表示の違いで上が初期のもの。写真左下は巻上ノブのバリエーションで、RAHA文字のある王冠の上にeta文字の彫刻のノブと擬革貼りのノブ。このほかに彫刻も擬皮貼りもないのものもある。写真右はフィルムゲートの違いで、上が初期のもの。 |
エンサイン オールディスタンス トゥエンティ
ホートンブッチャーの全金属製ボックスカメラ。120フィルムに6×9cmの画像を撮影する。一般撮影にはこのままで、ポートレート撮影にはレンズを引き出して撮影する。引き出す意味は距離合わせなのか?
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フィルムK 6.5×11cm
エルネマン社の木製擬革貼りボックスカメラ。反射ファインダーが縦・横とも用意されているので、1920年以降の後期モデル。
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ヘアク(HEAG)Ⅱ シリーズ1
ハインリッヒ エルネマン 株式会社(Heinrich Ernemann Aktien Gesellschaft)の頭文字から命名した由緒あるカメラ名。乾板を使うフォールディングカメラを指す。ヘアクⅡは、蛇腹が一段をシリーズ1、二段をシリーズ2としている。
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エンサイン クラブマン
620フィルム仕様のスプリングカメラ。アルミダイキャストに灰色のエナメルで結晶塗を施したボディが珍しい。ROSS ENSIGNのマークが刻印されている。エプシロンシャッターとロスターレンズの組み合わせ。ボディシャッター付き。
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フォス ファルト(フォールディング)カメラ (上の2枚の写真と下左の写真)
ベルリンのフォスが製造したフォールディングカメラ。上左の写真のものは手で引き出すベースボード型。上右および下左の写真のものはセルフエレクティング型(スプリングカメラ)。下左のカメラは茶色の鰐皮で飾ったルクスス仕様。シャッター右下の円盤は、セルフタイマーのディレイ調整用。セルフエレクティング型とベースボード型、テッサー・コンパーの組み合わせから自製の組み合わせの廉価版までいろいろバリエーションがある。
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B.B.セミファースト 光度表式露出計付
1940年発売のB.B.セミフアーストで、1939年式との違いは、折り畳み式のファインダーが固定式となり、ファインダーカバーの中にKWのピロート
スーパー同様の簡易型の露光計が備えつけられていたことである。ファインダー上部には、B.B.セミファーストの彫刻と露光量の換算表がある。トーコーレンズと精工舎シャッター付きの最上位機種でる。
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ファマ Ⅱ
35mmレンズシャッター機でありながら、シャッターごとレンズ交換するカメラ。マウントはライカスクリューマウント。
標準レンズはソム ベルチオ フロール F 2.8 50mm。 交換レンズはソム ベルチオ フロール 3.5/35mmとテレオンドール 4.5/90mm。
テレオンドールは、広角、標準とは作りが違いレンズ番号がない。レンズ交換時には、遮光板でフィルム面を覆う。
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フォカフレックス
35mmレンズシャッターの一眼レフ。きわめて特殊なファインダー光路をもつユニークなSRL。レンズは固定でピント合わせは前玉回転による。Ⅱ型になるとレンズ交換が可能。
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フォカ PF1 PTT ポストライカのフォカ版。
電話交換機に取り付けて、度数計を撮影する専用カメラ。レンズは距離45cm、シャッターは1/25secにそれぞれ固定されている。巻き上げノブと巻き戻しノブは専用品に交換されており、自動巻き上げ、巻き戻しに対応している。アクセサリーシューに No25 と管理番号が彫刻されている。
PTTはPost Telephone Telegraphの略。
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シンプレックス エルノフレックス
蛇腹なしの一眼レフカメラ。
ファインダーフードのヒンジが前にある個体と後ろにある個体があって、どちらが正しいのかで持ち主は悩み続けている。
左がこの個体の前側からの写真、右が後ろ側からの写真、何となく逆のような気がするが、はて?
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フジタ66 ST
藤田光学製の66判一眼レフ。
STは最初のモデル。
対米輸出向けは一部意匠変更したカリマーレフレックス。
国内用レンズはF.C.フジタ、輸出用レンズはF.G.カリガーだった。 |
エリオフレックス2
イタリアのフェラニア社製の6×6判カメラ。どうです!イタリアでしょうといったデザインが特徴。
二眼レフに見えるが単なる反射ファインダーで、フォーカシングには使えない。 従って、距離合わせは目測。フードの上にスポーツファインダーが別にある。
レンズ回りはローライ風だが、フィルム送りは赤窓式。
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ロンディーネ
イタリアのフェラニア社製のベスト判、金属製のボックスカメラ。
反射ファインダーと透視ファインダー付き。
ボディカラーは黒、茶、黄褐、緑、青、赤から選べる。本機は茶色。シンクロ接点付き。 |
エンサイン オートレンジ 16-20
前玉回転による距離合わせ。距離計連動方式はズーパーイコンタのコピー。ボディシャッターには、仕掛けがあって巻きあげないと中央のピンが引っ込まず、指先を刺激する。 |
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