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全日本クラシックカメラクラブ
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>>  最 近 の 活 動 報 告  <<        (06年2月9日更新)

研究会報告(2006年1月14日(土曜日)14時から16時過ぎまでJCII 6階会議室にて開催されました。

今回のテーマは、カメラ名またはメーカー名が「S」で始まる機材です。今年から写真展に参加できる機材が1965年まで延びたので、研究会報告で取り上げる機材も5年延長することになりました。「S」といえば、スーパーで始まる連動距離計つきのスプリングカメラや、日本独自の呼び方であるセミ判(ブローニー半裁)が殆どを占めるのではないかと想像していたのですが、これは杞憂に過ぎませんでした。会員各位のバラエティに富んだ逸品が揃いました。

 研究会に引き続き17時から新年会が開催されました。今年は新年早々ニコンのコンパクトカメラからの撤退、コニカミノルタのカメラ、フィルム事業からの撤退と、クラシックカメラファンの楽しみを脅かす事態が出てきましたが、ますますクラシックカメラを集め、写真を撮って大いにフィルムを使って1日でもフィルムの生産が長続きするように祈って皆で気勢を上げました。


2006年1月研究会持参カメラ一覧・・基本的には持参者の記入通りとし明らかに誤記と思われるものは(編)で修正しました(敬称略、50音順)

持 参 者 カ メ ラ  名 製 造 会 社 フィ ル ム 国 名 発売年
浅沼 宣夫 シルバー スーパー シックス 日本光機 120(6×6cm) 日本 1953
セミ ミノルタVA 千代田光学精工 120(6×4.5cm) 1946
セミ パール 小西六写真工業   〃 1943
シグマ(ディスプレイ用カメラ) シグマ   − c1970
五十嵐 登 シンコー ラビット T 東郷堂 120(6×4.5cm) c1950
伊木 紀昭 スーパー イコンタ(530/2) ツァイス イコン 120(6×9cm) ドイツ 1934
サモカ 35 V 三栄産業 135(24×36mm) 日本 1954
サムライ 3倍ズーム 京セラ 135(18×24mm) 1987
石橋 直幸 スパルタス 35F スパルタスカメラ 135(24×36mm) アメリカ c1947
サモカ 35 V 三栄産業   〃 日本 1954
井上 秀夫 スーパー・サモカ 35 サモカカメラ   〃 1956
岩崎 敏彦 セミ パール 小西六 120(6×4.5cm) 日本 1938
セミ ネッター (515) ツァイス イコン   〃 ドイツ 1937
セミ イコンタ (521)   〃   〃 1938
鵜殿 龍太郎 レオタックス メリット レオタックスカメラ(旧昭和光学) 135(24×36mm) 日本 1958
大坂 純史 スーパー イコンタ(530/16) ツァイス イコン 120(6×6cm) ドイツ 1935
 〃 (532/16)シンクロコンパー付   〃   〃 西ドイツ 1951
 〃  (533/16)接点付コンパーラピッド   〃   〃 1951
岡田 万寿男 スーパー イコン(533/16)シンクロコンパー付   〃 120(6×6cm) 1952
スーパー イコンタ(531)   〃 120(6×4.5cm) ドイツ 1937
神藤 弘充 タワー35(ニッカ3F) ニッカカメラ(発売元シアーズ) 135(24×36mm) 日本 1956
タワー46(ニッカ5L)   〃   〃 1957
小滝 日出彦 シグネット35 コダック 135(24×36mm) アメリカ 1951
セミ レオタックス 新型 昭和光学精機 120(6×4.5cm) 日本 1952
小林 昭夫 スタンダード アグファ 120(6×9cm) ドイツ 1927
  〃   (茶革)   〃   〃 1930
  〃   (距離計付)   〃   〃
  〃   (茶革)   〃 乾板(6.5×9cm) 1928
  〃   (距離計付)   〃   〃 1930
小林 泰人 ソホ フレックス(レンズ3本) ソホリミテッド 乾板・120(6×9cm) イギリス c1935
小原 嗣朗 サボア U ロワイエ 135(24×36mm) フランス c1957
スーパー ドリナ ツエルト   〃 ドイツ 1938
スーパー ドリナU(スーパー35)   〃   〃 東ドイツ 1951
笹沼 弘 スーパー リンクス T ポンティアック   〃 フランス 1951
セムフレックス S.E.M. 120(6×6cm) c1950s
佐藤 経明 ST280 スペシアリテ ティランティ 135(24×36mm) c1959
コルヴェット   〃   〃 c1958
城 靖治 ジレーネ イカ 乾板(6×9cm) ドイツ c1914
ゾンネット ツァイス イコン 乾板(6.5×9cm) 1927
サンビーム 120(フラッシュ接点付) ヘラルド プロダクツ   〃 アメリカ 1950
サボイ(フラッシュ接点付) ハーバート ジョージ社 620(6×6cm) c1956
スターレットカメラ コダック 127(4×4cm) オーストラリア 1960
椙山 捷三 スーパー イコンタ(530) ツァイス イコン 120(6×4.5cm) ドイツ 1934
鈴木 恭一 エンサイン スナッパー ロス エンサイン 120(6×9cm) イギリス c1950s
ベビーセム S.E.M. 135(24×36mm) フランス 1949
フォカ スポールU O.P.L. 1961
セムフレックス S.E.M. 120(6×6cm) c1960
高島 鎮雄 シュティルン・コンシールド
ベストカメラNo.1
C.P.シュティルン ガラス乾板
(φ40mm6枚撮)
ドイツ 1886
ズンマ レポルト ティランティ(Ceasre Tranti) 120(6×9cm) イタリア 1954
竹内 久彌 スーパー リンクスT
(U型改造機?交換レンズ3本付)
ポンティアック 135(24×36mm) フランス c1950s
津崎 晃 サモカ 35V 三栄産業 日本 1954
中村 昭典 スパーブ フォクトレンダー 120(6×6cm) ドイツ 1933
中村 雅夫 セミ ゲルト U 東亜光機製作所 120(6×4.5cm) 日本 1939
セミ パール 小西六写真工業 1943
七井 貞明 No.1 セネカ ジュニア セネカカメラ 120(6×9cm) アメリカ 1916
鍋田 道雄 ベッサ RF フォクトレンダー ドイツ 1936
スーパー ドリナU ツェルト 135(24×36mm) 東ドイツ 1951
スーパー イコンタ 532/16 ツァイス イコン 120(6×6cm) 西ドイツ 1948
西原 和彦 スプートニク GOMZ 120(6×13cm) ソ連 1955
長谷川 幸也 セミ レオタックス DL 昭和光学精機 120(6×4.5cm) 日本 1951
スーパー バルディナ バルダ 135(24×36mm) 西ドイツ 1954
服部 豊 レオタックス スペシャル B 昭和光学精機 日本 1946
レオタックス F 1954
タワー23(アサヒフレックス IIB) 旭光学工業(発売元シアーズ) 1955
タワー26(アサヒペンタックスAP) 1957
スーパー・サモカ35 サモカカメラ
ソリダ V フランカカメラ 120(6×6cm) 西ドイツ 1953
林 輝昭 ベビー スズカ 三光 127(3×4cm) 日本 1951
シュープリーマ コダック 620(6×6cm) ドイツ 1938
平形 信 ベビー スズカ 三光 127(3×4cm) 日本 1951
シーガル(海鴎) 上海照相機 120(6×6cm) 中国 1964
藤岡 俊一郎 スターライト 大和光機 135(24×36mm) 日本 c1960
ミノルタ SR-1(前期) 千代田光学精工 1959
森岡 宏郎 スタート 35U 一光社 ボルタ判(24×24mm) 1951
山口 満 セミ レオタックス R 昭和光学精機 120(6×4.5cm) 1952
山前 邦臣 コロラド S.E.M. 127(4×4cm)? フランス 1959
ジョワ ド ビーブル 120(6×6cm) 1958
フォカ スポールUc O.P.L. 135(24×36mm) 1963
吉田 安夫 サリュート キエフ アルセナール 120(6×6cm) ソ連 1957
スタート 35U KMZ 135(24×36mm) 1958
         
 サモカ35の最初のモデルは1952年に発売され、翌年には軍艦部にアクセサリーシューが追加されました。1954年には、前玉回転から直進ヘリコイドに変更したV型(写真左)に進化し、35W、35Xを経て1956年には距離計連動のスーパーサモカ(写真右)になりました。











服部豊さんのレオタックススペシャル、軍艦部にSpecia Bとカメラ名の刻印があります。レンジファインダーとビューファインダーの位置にご注目ください。レンジファインダーの光学系の外側にビューファインダーを置いたのはライツの特許に抵触しないためで、有効基線長は27mmと非常に短くなりました。
この個体は大戦中に製造していたレオタックススペシャルA/Bの部品を使って終戦直後の1946年に製造されたものと言われているものの1台です。





小滝日出彦さん所有のセミレオタックス(新型)、レジノンレンズとNKKのウェスターシャッターの組合せで、1951年の発売です。
新型はそれまでの折りたたみ式ファインダーを筒型とし、手動でパララックスを修正できるようにしたものです。




長谷川幸也さんのセミレオタックスDL。新型発売の翌1952年に自動巻止めを復活させて登場。
レンズとシャッターの組合せは、ヨーコー(オリンパス光学)とコパルの組合せと日東光学のコミナーレンズとコパルシャッターの組合せがありますが、この個体は後者の組合せです。

神藤弘充さんのタワー23。シアーズローバックからタワーシリーズの1台として発売されたニッカ3Fです。シアーズローバックは発売元ですが、これが「S」で始まるカメラ名又は製造会社名に当てはまるかは異論もあろうかと思いますが、今回はとりあえず取り上げました。ニッコール-H 50mm F2付。

こちらは服部さん持参の同じくシアーズのタワー23。オリジナルはアサヒフレックスUBです。

こちらは同じく服部さん所有のレオタックスF。これは昭和光学製ですから、問題なくテーマに当てはまります。

藤岡俊一郎さんのスターライト。大和光機(株)の製品で、バークレイやタワー55Bと共通仕様と思われます。輸出チャンネルの違いかOEM供給したものだろうと思われます。大きな等倍ファインダーが特徴です。

山前邦臣さん所有のSEM(仏)のコロラド。620フィルムを使いながら画面サイズは4×4cmまたは24×36mmの20枚撮りという変わり者。1959年という発売時期はアメリカではスーパースライドが流行した時期と重なるのでこの影響でしょう。

これも山前邦臣さんのフォカスポールUc。スポール(Sport)と言っても運動協議を撮影するのではなく、気晴らし、娯楽の意味で使われたものでレンズシャッター付の中級機。
     
竹内久彌さんのスーパーリンクス1型。通常1型は固定鏡胴ですが、これは2型のようにレンズ交換可能に改造されたものだと思われます。
この個体はボディーにはSUPER LYNX Iと刻印がありフランス製というT型の特徴(U型はモロッコ製)を持っています。
      
ズンマレポルトを手に説明する高島AJCC会長。6.5×9cmの乾板か120フィルム上に6×9cmのイメージを記録するプレスカメラ。4本ターレットのように見えますが、撮影用2本とファインダー用2本の組合せ。
撮影レンズはクセナー105mmF4とアングロン65mmF6.8の組合せ。








小林泰人さん所有のソホフレックス。これほど保存状態の良い個体は見たことがありません。標準レンズ、ダルメヤー6インチF2.9、広角ロス4 3/4インチF3.5、望遠ロス13インチF5.4が揃っている逸品です。
  
七井貞明さんのNo.1セネカ・ジュニア。所有者の七井さんによれば、コダックの「コダックガール」に対抗してアメリカ先住民族「セネカ族」の女性を使い宣伝したという。120フィルム使用で6×9cmのアパーチャーを持つフォールディングカメラ。


高島AJCC会長所有のシュティルン・コンシールド
152mmの円盤形のカメラで直径140mmの円形ガラス乾板に直径41mmの画像を6枚撮影できます。
ベストの下に隠してボタンホールから右側に見えるレンズを覗かせ撮影するそうです。




林輝昭さんのシュープリーマ。
ガリバーズレチナと言われ、コダックレチナを二回りほど大きくしたカメラです。コダックでは珍しい少量生産品で2000台以下、多の資料によると1800台以下とのことです。






小林昭夫さん所有のアグファスタンダード2種。

左は6.5×9cm甲板使用の連動距離計付、右は120ロールフィルム(6×9cm)型で同じく連動距離計付。

左側の写真に示す連動距離計のついた乾板カメラは極めて珍しいものです。