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上は七井貞明さんが持参されたアメリカQ.R.S.社が発売した、 CameraならぬKamra。茶色のベークライト製の重たい箱形カメラで、 135フィルム使用、画面サイズは24×32mm。1928年に発売。
右のカメラは高橋正さん所有のアメリカ、ロチェスター・オプチカル&カメラ社が1900年頃発売したプレモカメラ(スタープレモ)。手札判の乾板カメラで赤茶色の蛇腹がしゃれています。この会社はこの頃はコダックの傘下に入っており、後に吸収されました。
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林輝昭さんの西ドイツ クーニク社から1956年に発売された女性用のペティ・ヴァニティというカメラ。
右の写真の様に化粧パウダーが入ったコンパクト、口紅などが一体になっています。16mmフィルムに14×14mmの画像を撮ります。
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片山良平さん所有の、戦前から戦後にかけてフランスのジョルジュ・A.・パリ社から発売されたボックスカメラ。
左が1934年発売のパリ、中央は1945年発売のGAPで何れもベスト半裁判。右は1947年発売のGAPでブローニー6×9cm判です。 |
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片山さんのベスト判ピコレッテ。この個体には内部に中国向けを示す「For
China」の文字がつけられています。
新コンパー(リムセット・コンパー)付なので1930年頃製造された最終型と思われます。
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藤岡俊一郎さん持参の250mm望遠レンズ付きのプリマーフレックスT型。ドイツ、クルト・ベンツィン社が1936年に発売した6×6cm判一眼レフ。
ボディーは純金属製ではなく、木製の本体にアルミ板を張ったものです。
この会社は東ドイツにあったせいか、戦後U型を出したのみでこのタイプは終わっています。
プリマーフレックスについては、藤岡俊一郎さんが、カメラレビュー「クラシックカメラ専科 68号」に詳しく書かれているので参照してください。 |
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伊木紀昭さんが持参された宮川製作所製ピクニーD、1940年の発売。
1935年に発売されたベスト半裁判のピクニーの後継機。これはボルタ判(24×24mm)で手のひらにすっぽり収まる程度の小さなカメラです。
戦後シルバーという名前でも売られたようです。 |
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高島会長所有の1958年に発売されたパノラマカメラ、パノラックスZ1。
このカメラはパノラマカメラで知られるパノン社から別れた人が作ったという 35mm フィルムを使うカメラですが、製造台数は少ないそうです。
上部の蓋のように見える反射ミラーが回転して円筒状の固定ボディー内周に装填したフィルムに全周を写し込むようになっています。
使用目的がはっきりしないカメラで、フィルムの装填も非常にやりにくいそうです。
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藤井哲夫さん持参のペギーT型。ドイツ、G.A.クラウス社から1931年に発売された距離計のない蛇腹式35mmカメラです。前板を押すとシャッターがチャージされる珍しい構造をしています。右の写真に示す様にフィルムマガジンの装填はボディー外枠を完全に外して行います。 |
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ドイツ、ポウバ社発売のベークライト製6×6cm判固定焦点カメラ、ポウバ・シュタルト。左は1952年発売、右は固定式となったファインダーとレンズ周りがクリーム色となった1958年発売のもの。高島会長が持ってこられました。 |
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小林昭夫さんと高島会長が持参されたパーマ・スペシャル。
ベークライト製ベストフィルム使用のフォーカルプレーン機で、イギリスのR.F.ハンター社が1937年に発売したものです。
非常にユニークなシャッター構造をしており、水平に構えると150分の1秒、右を下にして構えると25分の1秒、左を下にすると450分の1秒のシャッター速度となります。
内部に設けられた錘の重力がチャージされたシャッターバネ力に逆らう方向に加わるか、足される方向に加わるかで制御する仕組みとなっており、他に類を見ない面白い構造となっています。
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イギリス、コーフィールド社製ペリフレックス・オリジナル。1953年に発売されたフォーカルプレーン35mmカメラですが、ペリスコープ式ピント合わせ機構という極めてユニークな構造をとっています。軍艦部中央にある先端にミラーが付いている10倍のルーペをペリスコープ式にレンズ光軸まで押し下げて、ピント合わせを行います。 |
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オリジナルに比べ、ペリスコープ式ピント合わせ機構が内蔵されるようになったペリフレックス・ゴールドスターで、これは竹岡秀雄さんが持ってこられました。
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HP担当林田吉弘が所有する大和光機製のパックスM4とテレフォトレンズ(左)と専用ファインダー(右)。テレフォトレンズ(コンバージョンレンズ)には焦点距離の表示はなく、標準レンズの距離表示を読み替える換算表があるのみですのでとても使い難いものです。
サイズは小型ですが全部で600グラムの重量級です。フォトアート誌昭和32年7月号に掲載された1世代前のパックスM3の広告にはライカM3
が背景に使われ、携帯に便利な小型のライカタイプと宣伝していましたが、さすがにM4の広告にはこのようなあからさまな表現はなくなっています。
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小林昭夫さんが持参されたドイツ、ツェー社製6×9cm判スプリングカメラ、プリムス。1937年発売でニッケルメッキの金具が見事です。 |
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西ドイツ、イジング社から1948年に発売されたベスト半裁判カメラ、プック。右側は高島会長が持ってこられたカッサーF2.8付、左は小林昭夫さん持参のトリナーF3.5付。大変可愛い小型カメラですが、製造台数は少ないようです。右のカッサー付のアクセサリーシューは後付のようです。
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