全日本クラシックカメラクラブ
All Japan Classic Camera Club

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>>  最 近 の 活 動 報 告  <<        (07年6月14日作成)
 2007年3月の研究会は、310()14時10分から何時ものようにJCII 6階の会議室で開催されました。研究会に先立ち平成18年度の総会が開催され、へ性18年度の決算報告および退任幹事、新任幹事の紹介がありました。
 
今回のテーマは、「ノンセクション、サブテーマとして120(620)を超えるサイズのロールフィルムカメラ」で、このテーマでは
殆どが大判カメラになるためか、持ち寄られたカメラの台数はいつもより少なかったようです。集まったカメラは、コダックを中心にロールフィルムが発売された直後のものが多く、貴重なものが紹介されました。
コダックは約35種類のロールフィルムを作っていますが、今回研究会に持ち込まれたカメラのフィルムは大判側の10種類におよびました。


2007年3月研究会持参カメラ一覧・・基本的には持参者の記入通りとし明らかに誤記と思われるものは(編)で修正しました(敬称略、50音順)
持 参 者 カ メ ラ  名 製 造 会 社 フィ ル ム 国 名 発売年
浅沼 宣夫 スナッピー 小西六写真工業 16mm裏紙付(14×14mm) 日本 1949
ステレオロッカ 六和 120(24×24mm) 1955
マミー マミヤ光機 ボルタ判(24×28mm) 1953
稲田 裕之 パール 6×9(昭和11年型) 小西六(六桜社) 120(6×9cm) 1936
井上 秀夫 マガジン式乾板カメラ ベネットフィンク(Benetfink) 手札判乾板(8.3×10.8cm) イギリス c1905
片山 良平 ボックステンゴール ツァイス イコン 116(6.5×11cm) ドイツ 1927
1928
1930
1932
神藤 弘充 コダック シックス16 UKモデル コダック ロンドン 616(6.3×10.8cm) イギリス 1934
コダック シックス20 UKモデル 620(6×9cm)
小林 昭夫 No.1A フォールディングポケットコダック モデルD イーストマン コダック 116(6.3×10.8cm) アメリカ 1909
No.1A ポケットコダック 1926
鈴木 恭一 No.1A フォールディングポケットコダック 1899
No.3A フォールディングポケットコダック モデルA 118(8×10.5) 1900
パール 小西本店 122(8×14cm) 日本 1913
無銘カートリッジタイプカメラ 110(4×5"、10×12.7cm) アメリカ? 1900s
高島 鎮雄 フォーカシング ウェノ ホークアイ No.4 ブレアカメラ(Blair Camera) 103(8.2×12cm) アメリカ 1902
No.4スクリーン フォーカス コダック イーストマン コダック 123(実測:10.2×12.7cm) 1904
No.4フォールディング コダック モデルA 126(実測:10.8×16.5cm) 1906
七井 貞明 No.1Aオートグラフィックコダックスペシャル RF付 コダック ロンドン 116(6.3×10.8cm) イギリス 1924
       同上       モデルB イーストマン コダック アメリカ 1923
No.2Cオートグラフィックコダックスペシャル 130(7.3×12.7cm)
鍋田 道雄 No.2Aフォールディング オートグラフィック ブローニー 116(6.3×10.8cm) 1915
No.3 フォールディングポケットコダック 118(8×10.5) アメリカ 1900
萩谷 剛 アトム判 ベルクハイル(2台) フォクトレンダー アトム判乾板(4.5×6cm) ドイツ c1919
林 輝昭 No.4 カートリッジコダック イーストマン コダック 104(4×5"、10×12.7cm) アメリカ 1897
No.3 スカウト ボックス セネカカメラ 122(8×14cm) c1913
ロイド ヒュテッヒ 124(8×10.5cm) ドイツ 1905
デュロール ツァイス イコン c1927
藤岡 俊一郎 エクサクタ66(縦型) イハゲー 120(6×6cm) 東ドイツ 1953
藤森 惇 No.3Aオートグラフィック コダック スペシャルRF付 イーストマン コダック 122(8×14cm) アメリカ 1921
松江 鉄夫 エキサクタ ヴァレックス イハゲー 135(24×36mm) 東ドイツ 1950
馬淵 勇 No.3 フォールディング アンスコ アンスコ 118(8×10.5) アメリカ 1914
コカレッテ ツァイス イコン ドイツ 1928
No.3オートグラフィック コダック イーストマン コダック アメリカ 1914
No.1A ポケットコダック 116(6.3×10.8cm) アメリカ 1926
Rajar No.6 APM Rajar No.6(6×8.5cm) イギリス 1929
山前 邦臣 アドラー(セミ) 理研光学 120(6×4.5cm) 日本 1938
シンタックス(セミ) 小谷貿易 1940
セミパール 小西六(六桜社) 1938
セミスポーツ 藤本製作所 1941
ルミエール6.5×11 ルミエール 116(616)(6.5×11cm) フランス 1951


(別 表) フィルム番号と画面サイズ、発売時のカメラ
フィルム番号 発売年 画面サイズ(インチ) 画面サイズ(mm) フィルムと同時に発売されたカメラ
101 1895 3 1/2×3 1/2 88.9×88.9 No.2ブレット
102 1895 1 1/2×2 38.1×50.8 ポケット・コダック
103 1896 3 3/4×4 3/4 82.6×120.7 No.4ブレット
104 1897 4 3/4×3 3/4 120.7×82.6 No.4カートリッジ・コダック
105 1897 2 1/4×3 1/4 57.2×82.6 フォールディング・ポケット・コダック
116 1899 2 1/2×4 1/4 63.5×108.0 No.1Aフォールディング・ポケット・コダック
118 1900 3 1/4×4 1/4 82.6×108.0 No.3フォールディング・ポケット・コダック
120 1901 2 1/4×3 1/4 57.2×82.6 No.2ブロウニー
122 1903 3 1/4×5 1/2 82.6×139.7 No.3Aフォールディング・ポケット・コダック
123 1904 4×5 101.6×127.0 No.4スクリーン・フォーカス・コダック
126 1906 4 1/4×6 1/2 108.0×165.1 No.4Aフォールディング・コダック
129 1912 1 7/8×3 47.6×76.2 No.2エンシネット
130 1916 2 7/8×4 7/8 73.0×123.8 No.2Cオートグラフィック・コダック
616 1932 2 1/2×4 1/4 63.5×108.0 シックス-16コダック
620 1932 2 1/4×3 1/4 57.2×82.6 シックス-20コダック

  
               No.4
カートリッジ・コダック
 林輝昭さんは、機械加工で作った
3種類のスプールとそれを適用したカメラを持参。このうち104用と124用はAJCC会報63号で詳しく紹介されているので、それを参照してされたい。
このカメラは
104フィルムが発売された時のカメラ。








118フィルム用の
コカレッテ、

コンテッサ・ネッテルから発売されたカメラだが、本機はツァイス・イコンの時代に作られたものである。

  左端は122用に作ったスプール、左から3番目に示すように、このスプールに暗室で120フィルムを巻き換える、2番目はオリジナルの122スプール。122フィルム使用のセネカのNo.3Aスカウト・ボックスに120フィルムを巻いたこの特製スプールを使った。右から2番目の写真のように60×90mmのマスクをつくった 、オリジナル画面は83×140mmなので60mm×140mmもできる。右端の写真はスカウト・ボックスの背面の改造(円板部)部、中央の円板の左側に黒く見えるテープを貼ったところが赤窓。
 118フィルムを使用するNo.3フォールディング・ポケット・コダック・モデルA、フィルムと同時に1900年に発売された。中央の写真はロールフィルムアダプターロレックス取り付枠。右の写真はロレックスを取り付けたところ。下側の122フィルムホルダー部分に覆いをつけている。
     
 118
フィルムを使うアンスコのNo.3フォールディング・アンスコ。右の写真に示すようにアンスコの距離調節用目盛板はロールフィルム用と乾板用が一つでできており、真ん中でフィルム用と乾板用に分ける。反射ファインダーの画面は、縦に構えたときはこの写真のように縦長となるが、横に構えるためこのファインダーを90度回転させると、写真中央のように自動的に横長になる。
      
 103フィルムを使うアメリカのブレアから1902年に発売されたフォーカシング・ウェノ・ホークアイNo.4103を使うカメラは、今回集まった中では最初期のフィルム使用のカメラである。フィルムを装填した部分を右の写真のように上に引き上げると乾板カメラのようにすりガラスのスクリーンでピント調節が可能となる。
      
No.4スクリーン・フォーカス・コダック、123のフィルムが発売されたときに同時に発売された。右の写真のように カメラ後部を前側に90度回転させて跳ね上げピントが調節できる。


116
フィルムが発売されたのは1899年。

最初のカメラは
No. 1A フォールディング・ポケット・コダック、写真はモデルD、1909年の発売。





オートグラフィック・フィルムの
A116を使用する1926年発売のNo.1Aポケット・コダック。





フランス、ルミエールのルミエール6.5×11

このカメラには
116フィルム用と120フィルム用があり、戦前から発売されている。

これは戦後版。






116フィルムを使うNo.1Aオートグラフィック・コダック・スペシャル連動距離計(RF)付モデルB

1923
年の発売。





No.1Aオートグラフィック・コダック・スペシャルRF付。

1924年ロンドン・コダックから発売されたクック・アヴィアーのレンズと旧コンパー付。









A130フィルムを使うNo.2Cオートグラフィック・コダック・スペシャルで1923年発売。






細軸の616フィルムを使うシックス-16 コダック。

このモデルはロンドン・コダックから
1934年に発売された。
    
                                     116フィルムを使うボックス・テンゴール3種
写真左はこれまでストラップが金属製であったものを革に換えて1927年から発売したモデル。写真中央はそれまで縦と横から見るためのファインダーのレンズが縦に並んでいたものを、接眼部の位置を変えたのに伴い横に並べたもので、192811月に発売。写真右はレンズ周りに縦長六角形の飾り枠がついたもので1932年に発売。